
はじめに
みなさんはデマンドレスポンス(Demand Response: DR)という言葉を聞いたことがありますか?
DRは、電力供給と需要のバランスを取るための重要な手段。
消費者が電力使用を調整することで、ピーク時の負荷を減らしたり、発電量が多い時間帯に電気を積極的に使ったりして電力システムの効率を高める取り組みです。
今回は、”なぜDRは必要なのか”、”DRとはなにか”、”DRの現状”という3点についてわかりやすくご説明します。
「デマンドレスポンスって一体何?」
「聞いたことはあるけど詳しく説明できない…」
という方はぜひご覧ください!
デマンドレスポンス(DR)の必要性
DRは一体なぜ必要なのでしょうか?
それはズバリ電力ひっ迫を解消してくれるからです。
電力ひっ迫とは、簡単にいえば、電力供給量が多すぎるもしくは少なすぎるために、同時同量のバランスが守れないおそれがある状態のことを指します。
発電所のつくる電力量に合わせて電気の利用者(需要家)が需要量を増やすもしくは減らすようにするための取り組みがDRであり、その結果、同時同量のバランスが保たれ、電力ひっ迫の解消に繋がります。
このように、安定した電力供給を支えるための手法として最近注目されているのがDRなのです!
ここではDRの必要性について簡単にご説明しましたが、以下の記事では「電力ひっ迫」に焦点をあてているので、”DRがどうして注目されているのか”についての理解が深まると思います。
ぜひご覧ください。
デマンドレスポンス(DR)とは?
それでは、DRについて、「種類」「仕組み」「方法」に分けてご説明します!
DRの種類 – 「上げDR」と「下げDR」 –

”DRの必要性”で述べたとおり、供給量が多すぎる際には需要量を増やし、供給量が少なすぎる際には需要量を減らさなければなりません。
そして前者を「上げDR」、後者を「下げDR」と呼びます!
DRの仕組み – どのように電力ひっ迫が需要家に伝わるのか?-
上記でご説明したように「上げDR」「下げDR」の2種類ありますが、供給量の多い少ないをどのように需要側に伝えているのでしょうか?
現状だと、3つ有力な方法が挙げられています。
1. 電気料金型DR

価格によって状況を伝えるDRです。
需要量が多すぎるピーク時に電力会社が電気料金を引き上げることで需要を抑制したり、太陽光発電などによって供給量が多すぎるときには電気料金を引き下げることで需要を増加させたりします。
2. インセンティブ型DR

電力使用に応じたインセンティブを用いて状況を伝えるDRです。
電力会社の要請に応じて需要量を調整すると、その節電量に応じて料金の支払いや電気料金の値引き、ポイントの付与などのインセンティブを受け取ることができます。
3. 要請型DR
政府・電力会社からの要請によって状況を伝えるDRです。
たとえば、電力需給ひっ迫警報や節電要請、計画停電などがこちらに当てはまります。
DRの方法 – どのように電力使用量を調整すればいいの? –
さて、電力会社や政府から伝達された電力ひっ迫に対してどのように調整すればよいのでしょうか。
わたしたちにできる方法は2つあります。
1. 行動変容型DR
電気を利用する”需要家”がエアコン利用などにおける行動を変えるように促すことで、電力使用を最適化するDRのこと。
たとえば「供給量が少ないときに節電をする」、「供給量が多いときに積極的に電気を使う」といったことです!
2. 機器制御型DR
遠隔で機器をコントロールし、自動的に電力使用を調整します。
たとえば「スマートリモコンや家庭の消費エネルギーを節約するための管理システム”HEMS”を使ってエアコン・蓄電池・エコキュートなどの自動制御を行う」などが挙げられます!
節電といわれても結局何をしたらいいのかわからなかったり、極端にエアコンや家電を使わなくなったりしてしまう方も多いのではないでしょうか。
「難しい」「面倒」「負担」と思っている方におすすめしたいのは、「機器制御型DR」です。
Natureでは、需要家が簡単にDRができるようにさまざまな取組みを行っています。
よろしければ、直近のNatureがサービス提供している電力会社のDRに関する取組みの詳細については以下の記事をご覧ください。
「インセンティブ型/行動変容型DR・機器制御型DR(エアコン)」
電気料金の負担軽減や環境負荷の低減に向け、2022年から行っているDRプロジェクトです。
「インセンティブ型/機器制御型DR(エアコン)」
「ドコモでんきエコ得プログラム」にご参加の方で「Nature Remo」シリーズをお持ちの方向けに、エアコンによる下げDR実施を支援するサービスを提供しています。
「電気料金型DR/機器制御型DR(蓄電池)」
「オクトパスエナジー」をお使いのお客さまの、ご家庭の自家消費率を最大化するため、家庭用蓄電池の充電/放電時間を調整する実証試験を行いました。
DRの現状
日本では、DRの導入が進んでおり、特に大規模な工場やビルでの採用が増えています。
多くの電力会社がDRへの取り組みを強化し、一般家庭向けにも節電プログラム(インセンティブ型DR)などが登場してきていますが、まだ一般家庭で広く普及しているとまではいえない状況です。
何事においても、”自分から行動を変える”ことは大変ですよね。
相当なインセンティブがなければなかなかできないことだと思います。
ましてや、実際にどのようにすれば”節電”に繋がるのかあまり分からないまま、ただただ節電に向けた努力や我慢を強いられてしまうとなれば、長続きしづらいです。
そこで、Natureでは、家庭において家電を自動制御できるスマートリモコン「Nature Remo 」や、電気の使用をマネジメントするスマホHEMS「Nature Remo E2」を通して、機器に頼った節電行動を提供することで、DRの普及を目指しています。
まとめ
ここまでDRについて説明してきました。
これからの時代、電力ひっ迫問題を解決するためには、DRが重要な取組みになってきます。
よろしければ、みなさんがお使いの電力会社を一度調べてみてください。
最近では、DRに関する取り組みをしていることも少なくありません。
その取り組みを活用して、みなさんのおうちにもDRを取り入れてみてはいかがでしょうか?
必要不可欠な電気を社会全体で安定的に使っていくためにも、みなさんの手間を増やさない「簡単なエネルギーマネジメント」を普及させていきたいと弊社一同思っています。
この記事を読んでくださった方々が、DRについて少しでもご興味をもっていただけていたら幸いです。



