日本卸電力取引所(JEPX)電力取引価格高騰に関して

昨年末より数週間に渡り、日本卸電力取引所(JEPX)電力取引価格が高騰しました。
1月最終週にようやく落ち着きを取り戻しましたが、一体なぜこんな事態になってしまったのでしょうか?

当記事では、高騰の経緯や実態を整理しました。

電力小売全面自由化後初めての事態

2021年1月全国的に発生した電力の需給ひっ迫により、電力市場価格が高騰しました。平常時であれば、8-10円/kWh程度で取引されていますが、需給ひっ迫に伴い価格が高騰し、2021年1月13日には電力小売全面自由化以降最高の1日の平均価格154.6円/kWh(30分ごとの市場価格でみると2021年1月15日に記録した251円/kWhが過去最高)を記録しました。

以下のグラフを見ていただくと分かるように、2016年4月の電力小売全面自由化してからはじめて起こる異常事態でした。
夏場や冬場の電力消費が多い季節に電力市場価格が上昇する場面は過去にもありましたが、今回に匹敵するような価格高騰はありませんでした。

<図1>経済産業省 電力・ガス等取引監視委員会 スポット市場価格の動向等について, 2021/2/17

寒波で電力需要が大きく増えた

ではなぜ、過去に類を見ないほどの高騰が起きてしまったのでしょうか。

2021年1月は厳しい寒さによる暖房需要増加に伴って、電力需要が大きく増加しました。2020年12月後半から2021年1月にかけては、電力需要が前年度と比べ8%程度増加しています。

たかが8%と思うかもしれませんが、電力システムにおいて需給のバランスを保つことは極めて重要であり、8%の電力需要増加は非常にインパクトのある数字と言えるでしょう。

<図2>経済産業省 電力・ガス等取引監視委員会 スポット市場価格の動向等について, 2021/2/17

燃料となるLNG不足で供給が減った

また、同時期に韓国・中国など他のアジア地域における寒波も相まって、火力発電燃料であるLNG(液化天然ガス)がアジア一帯で不足しました。それに加えて、海外のLNG生産設備による供給トラブルや、パナマ運河の混雑に伴いLNG輸送が滞るなど複数の要因が重なり国内のLNG在庫が不足し、火力発電の電力供給が減少したのです。そして、卸電力市場において供給される電力が不足する状況が発生しました。

<図3>経済産業省 電力・ガス等取引監視委員会 スポット市場価格の動向等について, 2021/1/25

買い入札価格のスパイラル的上昇

新電力などの小売電気事業者は電力の安定供給の一環として、必要な供給力を確保する義務が課されています。

これは、主に卸電力市場から電力を調達する小売電力事業者に対して、「卸電力市場の価格がどんなに高騰していても、他の事業者よりも高い入札価格で電力を購入し、お客様に届けなければならない」ことを意味しています。

その結果、小売電力事業者は、前述の通り供給される電力が不足している卸電力市場で、コストを度外視して限られた電力を奪い合うことになってしまい、さらなる高騰を引き起こすことになってしまいました。

<図4>経済産業省 電力・ガス等取引監視委員会 スポット市場価格の動向等について, 2021/1/25


2021年1月の市場高騰の原因、今後の対策や市場設計の在り方については経済産業省など監督官庁等のもとで、現在も綿密に調査がされています。


当社では、こうした電力卸売市場価格高騰のリスクを鑑みて、電力購入料の上限価格を100円に設定することで、お客さまのリスクが限定的になるよう設計をしています。

プランや料金詳細については、こちらからご確認ください。


Natureスマート電気をご愛顧のほど、どうぞよろしくお願いいたします。